Excel で支払期日を過ぎた未入金を自動で赤くする方法|条件付き書式に式を1つ貼るだけ
入金日が空欄のまま支払期日を過ぎた請求を、目で探していませんか。
Excel の「条件付き書式」(決めた条件に合うセルだけ、色を変える機能)を使えば、そうした行がファイルを開いたときに自動で赤くなります。まずは答えからお見せします。
表を選んで、「条件付き書式」→「新しいルール」に、この1行を貼るだけ
=AND($E2="",$D2<>"",TODAY()>$D2)
→ こうなります(今日が 2026/11/15 の場合)
| 請求額 | 支払期日(D列) | 入金日(E列) | 色 |
|---|---|---|---|
| 55,000 | 2026/11/10 | (空欄) | 赤くなる(期日を過ぎて未入金) |
| 22,000 | 2026/11/15 | (空欄) | ならない(今日が期日) |
| 110,000 | 2026/11/30 | 2026/11/27 | ならない(入金済み) |
手順は5つで、式はコピーして貼れる形にしてあります。
見落としは、注意力の問題というより、表のつくりの問題です
たとえば、A商事への請求 55,000円。支払期日は11月10日。入金日の欄は空いたままなのに、気づいたのは月末だった——そんな見落としは、表をつけていても起こります。
期日を過ぎたかどうかを、毎回1行ずつ目で確かめるのは大変です。見落とした日数のぶんだけ先方への確認は遅れ、その間、55,000円は入らないままです。
全部の行を目で見ないとわからない表だから、見落とします。期日を過ぎた行に色がつけば、見るのは赤い行だけになります。
用意する表: 6つの列があればOK
次のような表を例にします。1行目が見出し、2行目から1件ずつ入れていきます。
| A | B | C | D | E | F | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 請求日 | 取引先 | 請求額 | 支払期日 | 入金日 | 入金額 |
| 2 | 2026/10/20 | A商事 | 55,000 | 2026/11/10 | ||
| 3 | 2026/10/31 | B工務店 | 110,000 | 2026/11/30 | 2026/11/27 | 110,000 |
支払期日の出し方は、「20日締め翌月10日払い」の支払期日を Excel で自動で出すで紹介しています。
5つの手順: 期日を過ぎた未入金の行を赤くする
- A2 から F200 までを選ぶ。 A2 のセルをクリックしてから、F200 までドラッグします(件数が多ければ、もっと下まで)。必ず2行目から選び始めてください。 理由はあとで説明します
- 「ホーム」タブの 「条件付き書式」→「新しいルール」 を押す
- 「数式を使用して、書式設定するセルを決定」 を選ぶ
- 「次の数式を満たす場合に値を書式設定」の欄に、次の式をそのまま貼る
=AND($E2="",$D2<>"",TODAY()>$D2)
- 「書式」→「塗りつぶし」 で薄い赤を選び、「OK」を2回押す
これで、入金日(E列)が空欄で、今日が支払期日(D列)を過ぎている行が、赤くなります。
式の意味
$E2="": 入金日が空欄$D2<>"": 支払期日が入っている(空の行まで赤くならないように)TODAY()>$D2: 今日が支払期日より後。TODAY は「今日の日付」を返す関数です
AND は「3つ全部に当てはまるとき」という意味です。期日の当日はまだ赤くならず、翌日から赤くなります。
「$」をつける理由
$E2 の $ は、「列は E に固定、行は動いてよい」という印です。
条件付き書式の式は、選んだ範囲の左上(ここでは A2)を基準に書きます。A2 に書いた式が、B2・C2…と横に動いても、いつも E列と D列を見るように $ で列を止めています。行には $ をつけないので、3行目では $E3・$D3 を見てくれます。
手順1で「2行目から選ぶ」と書いたのは、このためです。A1 から選ぶと、式の「2」が1行ずれて、赤くなる行もずれます。
もう一歩: 「少なく振り込まれた」も見逃さない「状態」の列
入金日だけを見ると、請求額より少なく振り込まれた(一部入金)場合も「入金済み」に見えてしまいます。そこで、G列に「状態」を出す式を入れておくと、ひと目でわかります。
G1 に「状態」と入れ、G2 に次の式を貼って、下の行へコピーします。
=IF(C2="","",IF(N(F2)>=C2,"入金済み",IF(AND(D2<>"",TODAY()>D2),"期日超過",IF(N(F2)>0,"一部入金","未入金(期日前)"))))
| 入金の状況 | G列の表示 |
|---|---|
| 請求額まで入金された | 入金済み |
| 入金が足りず、支払期日を過ぎた | 期日超過 |
| 一部だけ入金され、まだ期日前 | 一部入金 |
| 入金がなく、まだ期日前 | 未入金(期日前) |
N(F2) は、入金額が空欄のときに0として扱うためのものです。一部だけ入金されたものも、期日を過ぎたら「期日超過」になるようにしています。
この列を作ったら、条件付き書式の式を次のように変えると、一部入金で期日を過ぎたものも赤くなります(手順は上と同じで、選ぶ範囲を A2:G200 にします)。
=$G2="期日超過"
確かめた例(今日が 2026/11/15 の場合)
| 請求額 | 支払期日 | 入金額 | 状態 | 赤くなるか |
|---|---|---|---|---|
| 55,000 | 2026/11/10 | (空欄) | 期日超過 | 赤くなる |
| 110,000 | 2026/11/30 | 110,000 | 入金済み | ならない |
| 33,000 | 2026/11/10 | 32,340 | 期日超過 | 赤くなる |
| 22,000 | 2026/11/15 | (空欄) | 未入金(期日前) | ならない(今日が期日) |
| 44,000 | 2026/11/30 | 20,000 | 一部入金 | ならない |
3行目のように、振込手数料を引かれて少なく入金された場合も、この式では「期日超過」になります。引かれた分をどう扱うか(先方に請求するか、こちらで負担するか)は、会社の決まりや取引先との約束によるので、担当の方や上司と決めておいてください。
赤くなるようにすると、入金の確認はこう変わる
- 入金を表に入れたあとなら、ファイルを開いて赤い行がなければ、その日の確認はおしまい。 1行ずつ期日と今日の日付を見比べなくてよくなります
- 赤い行が、そのまま「先方に確かめる請求」の一覧になる。 何を連絡すればいいかで迷いにくくなります
- 少なく振り込まれた請求も、「状態」の列で見分けられる。 入金日が入っているだけで「済んだ」と思い込むことが減ります
- 入金日が入っていれば、ほかの人が見ても同じように判断できる。 「赤い行を見て」と伝えれば、代わりに確認してもらえます
赤くならない・おかしいときに見る4つのところ
- 日付が文字になっている: 「2026.11.10」や「11月10日」と手で打つと、Excel が日付と認識しないことがあります。「2026/11/10」の形で入れてください。セルを選んだとき、左上の数式バーに日付が出ていれば大丈夫です
- 入金日の欄にスペースが入っている: 見た目は空欄でも、スペースがあると「空欄ではない」と判断されます。一度 Delete キーで消してみてください
- 選んだ範囲が1行目からになっている: 条件付き書式の「ルールの管理」で、「適用先」が
=$A$2:$F$200のように2行目から始まっているか確認します - 昨日の状態のまま: TODAY は、ファイルを開いたときや、何か入力したときに計算し直されます。開きっぱなしで日をまたいだときは、F9 キーを押すと更新されます。インターネットから取ったファイルは、上の「編集を有効にする」を押すまで更新されないことがあります
Google スプレッドシートにも同じ関数があり、上の式は Excel と同じ式で動きます。
今日やること: 1つだけ
いま使っている請求・入金の表で、5つの手順を1回だけやってみてください。 赤くなった行があれば、それが「期日を過ぎて、まだ入金がない」請求です。
やってみて合わなければ、「条件付き書式」→「ルールの管理」でそのルールを消せば、元の見た目に戻ります。色をつけるだけなので、表の数字は変わりません。
自分の表をいじる前に、動きを見てみたいとき
ここまでの「状態の自動判定」と「期日超過は赤」を、最初から組み込んだ Excel ファイルを無料で配っています。
- 無料版(BOOTH・20件まで): 請求日・請求額・支払期日・入金日・入金額を入れると、「入金済み」「一部入金」「未入金(期日前)」「期日超過」の4つを自動で判定し、期日超過は赤くなります
マクロ(自動で動くプログラム)は使っていない、ふつうの Excel ファイルです。税金の計算はしません。
▼無料版のダウンロード(BOOTH)
(2026年11月上旬に公開予定です)
件数が増えたら、有料版もあります(note): (2026年11月上旬に公開予定です)
(NeXA 編集部)