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一人経理で休めない人へ:請求と入金だけ「誰が見てもわかる」形にする3つの準備(休む前の3日間の手順つき)

2026-10-30

「私が1週間休んだら、入金の確認は誰がするんだろう」

熱を出して寝ているのに、「あの請求書、出したっけ」「A社の入金、入ったかな」と気になって、休んだ気がしない。経理や事務をひとりで回していると、そんな日があるかもしれません。

実際、請求書を出し忘れると、入金が1か月先になることがあります。入金の遅れも、戻ってくるまで誰も気づかないかもしれません。

でも、仕事を全部引き継げる形にする必要はありません。この記事でやるのは、「請求と入金」だけを、誰が見てもわかる形にしておくことです。準備は3つだけです。

  1. 表を1枚つくる
  2. 期日を過ぎたものに、色をつける
  3. 「ここだけ見て」のメモを1枚書く

休めるかどうかは会社の事情にもよりますが、「自分がいないと何もわからない」状態は、少しずつ減らせます。どれも、いま使っている Excel やノートのままで始められます。

なぜ「請求と入金」だけでいいのか

ひとりで抱えている仕事は、たくさんあります。全部をマニュアルにしようとすると、それだけで何か月もかかり、続けるのが大変です。

そこで、最初は止まると困る仕事に絞ります。

仕事1週間止まったら
書類のファイリング戻ってからまとめてやればよい
経費の精算少し待ってもらえることが多い
請求書を出す出し忘れると、入金が1か月先になることがある
入金の確認遅れに気づくのが遅れ、連絡が後手になる

請求と入金は、止まるとお金の流れに直接響きます。しかも、毎月同じ形でくり返す仕事なので、「誰が見てもわかる形」にしやすいのが特徴です。

ゴールは、代わりの人が3つの質問に答えられること

ここでいう「わかる」は、代わりの人(社長、家族、ほかの社員など)が、説明を聞かずに次の3つに答えられる状態のことです。

  1. 今月、どこに・いくら請求したか
  2. そのうち、どれが入金されていて、どれがまだか
  3. 期日を過ぎているのはどれか

逆に言うと、この3つが担当の方の頭の中や、メールの中、付箋の中にあると、代わりの人は答えられません。

準備1: 請求と入金を、1枚の表にまとめる(列は7つ)

請求書の控え、ネットバンキングの画面、手帳のメモ。これらがバラバラだと、見る場所が多すぎて、代わりの人は追いかけられません。

請求したら1行、入金があったらその行に入金日と金額を書く、1枚の表にまとめます。列は、これだけで十分です。

ポイントは「メモ」の列です。「〇日に先方の田中さんに確認中」と書いておくだけで、代わりの人が同じ連絡を二重にしてしまうのを防げます。

準備2: 状態を、言葉と色で出す

表があっても、「入金日が空欄で、期日が今日より前」を見分けるのは、慣れていない人には難しいものです。

そこで、各行に「入金済み」「未入金(期日前)」「期日超過」などの状態を自動で出し、期日を過ぎたものは赤くしておきます。そうすると、代わりの人が確かめるのは「赤い行」だけになります。

作り方は、Excel で支払期日を過ぎた未入金を自動で赤くする方法で、コピーして貼れる式と5つの手順を紹介しています。

準備3: 「ここだけ見て」のメモを1枚つくる(4行で足ります)

表の置き場所がわからなければ、どんなにわかりやすい表でも使われません。A4 1枚、または表の一番上に、次のことを書いておきます。

最後の「触らなくてよいこと」が大切です。代わりの人に頼むことを「赤い行だけ確かめる」に絞ると、頼む側も頼まれる側も気が楽になります。

ネットバンキングを見てもらうとき

入金を確かめるにはネットバンキングを見る必要がありますが、ID やパスワードを紙に書いて渡すのは避けてください。社長など、もともと権限のある人に見てもらう、銀行の仕組みで閲覧だけの利用者を作れるか確認する、など、会社の決まりに沿った方法にしましょう。

表を見る人とネットバンキングを見る人が別になるときは、メモの「赤い行があったら」を「赤い行の取引先と金額を社長に伝え、入金を確かめてもらう。入っていたら、その行に入金日と入金額を入れる」のように、役割を分けて書いておきます。

休む前の3日間でやること

長めの休みを取るときは、次の順で準備しておくと安心です。

  1. 3日前: 休みの間に支払期日が来る請求を、表で確かめる。大きな金額のものは、メモの列に「〇日入金予定」と書く
  2. 2日前: 休みの間に出すべき請求書がないか確かめる。出せるものは先に出す。出せないものは、出す日と相手をメモに書く
  3. 前日: 代わりの人に「ここだけ見て」のメモを渡し、表を一緒に1回開いてみる(5分で十分です)

急に休むことになったときのために、「ここだけ見て」のメモは、ふだんから表と同じ場所に置いておくのがおすすめです。

完ぺきを目指さない

ひとりで回している方ほど、「ちゃんと引き継げる形にしなきゃ」と考えがちです。でも、最初から全部をそろえる必要はありません。

試してみて困ったことがあれば、そこを足していけば大丈夫です。

3つの準備ができると、休みの日はこう変わる

今日やること: 1つだけ

「ここだけ見て」のメモの1行目、「表の置き場所」だけ書いてみてください。 まだ1枚にまとまっていなければ、いま請求を管理しているファイルや帳面の場所でかまいません。残りの3行は、明日で大丈夫です。1行目があるだけで、代わりの人は請求の記録にたどり着けます。

表を一から作る時間がないとき

ここで紹介した「1枚の表」と「状態の自動判定・期日超過は赤」を組み込んだ Excel テンプレートの無料版を用意しています。準備1と準備2を、作らずに始めたいときに使えます。

マクロ(自動で動くプログラム)は使っていない、ふつうの Excel ファイルです。税金の計算はしません。

▼無料版のダウンロード(BOOTH)
(2026年11月上旬に公開予定です)

件数が増えたら、有料版もあります(note): (2026年11月上旬に公開予定です)

(NeXA 編集部)